社員と退社の手続き

合同会社設立時の社員と退社の手続き

合同会社の設立の際に入社した社員も、将来的に事業遂行から外れる可能性があります。会社設立後に持分会社の社員でない者が社員として加わることを社員の加入といい、会社の存続中に特定の社員がその地位を失うことを社員の退社といいます。社員の氏名等は設立の際に定款に記載する必要があるため、社員の加入及び退社は定款変更に該当しますが、会社法は特則を規定しています。では、社員はどのような場合に辞めることができるのでしょうか。

合同会社の存続期間が定款で規定されていない場合や、ある社員の終身の間合同会社存続することが定款で規定されている場合には、各社員は事業年度の終了の時に辞めることができます。この場合、半年前までに会社に予告しなければなりません。予告がない場合、会社はその社員を重要なプログラムに参加させていいのか判断に困ることになり、会社の円滑な事業遂行が阻害されるおそれがあるからです。ただし、やむを得ない理由が認められる場合には社員はいつでも辞めることができます。この権利は定款で制限することができません。いつまでも会社に拘束することを認めてしまうと、当該社員が会社内で重大な責任を持っているような場合に酷な結果となるからです。
任意退社は、社員が持分の払戻しにより投下資本を回収したり、会社債権者に対する責任を免れるために認められている重大な権利ですが、これ無制限に認めてしまうと会社や他の社員が不測の損害を被るおそれがあるため、やむを得ない理由の有無は社員の利益と会社の利益を考量して具体的な事案ごとに判断されることになります。

また、一定の事由の発生により社員は当然に退社することになります。これには、訴訟により特定の社員を退社させる除名が含まれます。
社員は辞める際に持分の払戻しを受けることができます。出資の目的が労務である場合であっても金銭で行うことができます。払戻しは出資の額をそのまま返還するものではなく、合同会社の財産の状況に従って金銭が決定されます。事業の成功や不成功を織り込んで額が増減することになります。また、社員は辞めた後も持分全部の譲渡により社員でなくなった者と同様の責任を負うことに注意が必要です。

このように、合同会社の社員は存続期間の有無により、または一定の事由の発生により合同会社を辞めることができ、持分の払戻しを受けることができます。社員を永久に合同会社に拘束することはできないため、将来的に社員が辞めることを含めて事業計画を立てておく必要があります。